かきフライ復活

寒い冬はイヤだけど、冬ならではの楽しみもある。

その一つ。

毎年11月位になると
「とんかつ大関」の店頭に張り出される。

「かきフライ定食」

「大関」は辻堂グルメの代表である。
美味しいとんかつはもちろんのこと、
行った人にしか分からない「大関」ワールドがたまらない。

白い三角巾をした女性従業員、
一つ一つ丁寧に真剣に仕事をこなす揚げ物職人達。
そして来る人帰る人に声をかけレジを守る、
白衣に身を包んだ優しいご主人。

「ザ・昭和」

まるで渡鬼の幸楽のような世界が垣間見られるのだ。
（身内ならではのもめ事が起きているわけではない）

そして知る人ぞ知る名物が「かきフライ」。
3月半ば位までの期間限定。

とにかく一つ一つが大きい。
中フワフワ、外サクサク！
これに手作りのタルタルソースを。
こだわりのコシヒカリの白いご飯を。
大盛りのキャベツに自家製ドレッシングを。
このお店の名脇役「豚汁」に七味唐辛子を。
これらのメンバーを掛け合わせる。
もう「 冬の一番の幸せ」
と断言してもいい。

実は去年、大関かきフライ同好会の一員より
衝撃的なメールが届いた。

「大関がかきフライをやめたらしい」

激震である。

広島産の良質な牡蠣にこだわっている大関。
理由は牡蠣の捕獲量が不十分で、良い牡蠣が確保できないこと。
ホームページの文面を見た感じでは、もう二度と食べられないような絶望的な感じだった。

とんかつを食べに行った際、ご主人に「残念です〜」と伝えたら、
「結構皆さんにそう言ってもらえて…。でも良い牡蠣が取れないとね」

私が思った以上にかきフライファンが多いようだった。

が、しかし今年めでたく「復活！」
永遠の別れと思っていたから
本当に嬉しい！
変わらぬ美味しさ。
いや一年お預けだったためか更に美味しく感じる。

寒い冬だって乗り越えられる！
かきフライがある限り。
「大関LOVE」