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紅蓮亭の狂女 阿片戦争悲話

明治十八年(一八八五)、朝鮮を舞台に風雲急を告げる日本と清国。清国の対日政策の動向を探るべく、密偵の古川恒造は、光緒帝の従兄弟であるとかく噂が絶えない遊蕩児「十刹海の貝勒」こと載澂に接近した。貝勒の命ずるまま、古川は邸内の「紅蓮亭」で白い膚に青い瞳の迷の狂女と出会い女は過失で死ぬ。そして数日後、要人との宴会を終えた載澂は両眼をえぐられ殺された。紅蓮亭の迷の狂女と載澂の殺害、その背景は四十数年前の阿片戦争に溯る。女の故郷は阿片戦争で最も凄惨な戦闘、殺戮と掠奪と強姦のあった町・鎮江であった。

カテゴリ:小説・文芸
ジャンル:歴史・時代 / 歴史・時代小説
著者:陳舜臣
出版社:有限会社 尚文社

読む:電子書籍ストア ブックライブ

日本早春図

電子書籍

タイトル「日本早春図」陳舜臣

料金550円

江戸初期からつづいている造り酒屋で、銘酒『桜獅子』の醸造元である芦屋の桜井家は、中国美術の名品を、代々、蒐集してきた。

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壁に哭く

c-41s

日中戦争につづく共産党軍対国府軍という中国人同士の戦争。この連続殺人事件は、共産党中国成立五年後の香港で起きた。READ MORE

銘のない墓標

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昭和三十五年六月、東京・本郷の古書店に、日中戦争末期、中国・重慶政府からの和平交渉代表として来日した中国人繆斌(みようひん)の文書が持ち込まれた。READ MORE

ヤクブ・ベク ~シルクロード人物物語 放浪音楽師が回教国家を樹立

イギリスの力をバックにして、中央アジアにおけるロシアの侵略に、できるだけ中立的な姿勢をとることによって、ヤクブ・ベクは自分の王国の拡張と安泰をはかった。ヤクブ・ベクは「信仰の守護者」という称号を受けた。これは、回教世界から君主の地位を認知されたことにほかならない。しかし彼は、それゆえに人心を失ってしまったのだ。

著者 :陳舜臣 (著)